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ペシャワール会代表の中村医師

Excite エキサイト : 社会ニュース

「武器など絶対に使用しないで、平和を具現化する。それが具体的な形として存在しているのが日本という国の平和憲法、9条ですよ。それを、現地の人たちも分かってくれているんです。だから、政府側も反政府側も、タリバンだって我々には手を出さない。むしろ、守ってくれているんです。」と語っていたペシャワール会代表の中村医師。

それに対して、8月27日、タリバンのムジャヒド報道官は、意図的に殺害したことを認め、「このNGOが住民の役に立っていたことは知っている。だが、住民に西洋文化を植え付けようとするスパイだ。日本のように部隊を駐留していない国の援助団体でも、われわれは殺害する」と述べた。

なんともやり切れない話ではあるが、この中村医師のような善意の押し付けみないな話が、いかにNGOやNPOの人々の多くが持っていることか。

宗教組織の軍事力が現政権の治安警察・軍事力と拮抗するという事態を、遠い昔の織田信長の比叡山焼き討ち以来忘れてしまった日本人は、極楽トンボの世界に生きているとも言える。

自分では自分の姿は見えないものだ、とよく言うが、明治維新も天皇という宗教的な柱を担いで達成された政権転覆であった。

平和、人道、博愛という西洋的価値観も、宗教というもっと大きな価値観の中では意味を持たない。・・・そこに自爆テロがある。

今の日本人は平和、人道、博愛を至高で、永遠の、不滅の価値観と思っているが、そんなことはない。いつでも世界は好戦的で、非道で、憎しみの世界に戻ってしまう可能性がある。

特に原理的な宗教においては、異教徒や無宗教な人々に対して、好戦的で、非道で、憎しみに溢れていることを忘れてはダメであろう。

ぼくはこの中村医師の中に、今の日本人にも溢れている偽善の本質を見た感じがした。

一般的な人々ではできないような世の中に良いことを施すことによって、選ばれた者としての自己犠牲の満足感に陥り、自己の欲望の達成によって、至福の時を迎えるという偽善。そこに浮かび上がるのは自己中的な姿ばかりである。

タリバンのことをもっと考えるべきである、なぜ存在し、なぜ戦っているのか、だれと戦っているのか・・・。

イラクの自爆テロも女性による自爆テロが非常に増えたという。一般的には慈悲に溢れた、人道的な、博愛の女性たちがなぜ自爆テロを・・・。こういう現実をもっと考えるべきだと思う。

宗教の戦いにタッチしてはダメだ。特に原理的宗教に対してはどんな価値観も無力である。異教徒であればなお更だ。だからそれを承知で関与するのであれば・・・、まぁ、これ以上は言う必要はないでしょう。
by ys1042734 | 2008-09-01 07:05
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