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最近、リコールが増えた、のではない。リコールを隠せなくなったのだ。しかしいやな感じ。

Excite エキサイト : 経済ニュース
最近、リコールが増えた、のではない。リコールを隠せなくなったのだ。しかしいやな感じ。_a0089830_84781.jpg
シャープも2万8千個回収 ソニー製、計774万個に [ 10月13日 21時47分 ]
共同通信
 ソニー製のリチウムイオン電池が発火した問題で、シャープは13日、自社ノートパソコンに搭載するなどした電池2万8000個を自主回収し無料交換すると発表した。富士通も同日、回収対象が従来より5万1000個増えると発表。回収の対象となるソニー製電池は累計約774万個となった。
 シャープが回収するのは、ノートパソコン「メビウスPC-MRシリーズ」の7機種搭載の電池と別売りのバッテリーパック一種で、いずれも国内で販売した。

最近、リコールが本当に多い。自動車、ガス器具、暖房機、電池・・・。こういう風にマスコミに出るもの以外にもまだある。先日、ぼくが使っているオリンパスのICレコーダーについて、不良品が出たので交換して欲しいとメーカーから連絡があった。そしたらメーカーか販売店か、どちらか確認忘れたが、係りの人が現物を取りに来て、まったく新しいものに交換して行った。
なんと言うか、最近は本当に製造メーカーが良心的になった。一流のメーカーもせっせとリコールを発表して、回収するようになった。これは恐らく、数年前、雪印が衛生面で問題食品を出荷したり、BSEで処分の輸入牛肉として国産牛を偽って国に申請したりして、マスコミ等で社会的に叩かれ、実質的にそれが原因で倒産してしまったからだと思う。
不良品を作るのは悪いのだから当たり前だ、という意見もあるだろう。しかし文句を言われて、仕方がない交換しよう、ただし言ってこない人はほっと置け、という考え方が今までの正直なところ、一昔前の企業スタンスだったと思う。失敗したら隠す、これが普通の心情であり、子供でも失敗したら恥ずかしいから親に隠すことはままあることだ。しかし、今の企業は違う。パソコンを盗まれて、個人情報が数十件かそこら、そのパソコンに入っていただけで、公表する。
これはなぜこういうことになるか、というと、マニュアルがそうなっているからだ。企業の社会的責任(CSR)や、ステークホルダーに対する情報公開、COSOフレーム遵守や内部統制の成果だ。正直で良い社会だ、オープンで判りやすい仕組みになった、ということだ。アメリカ製グローバルスタンダードの極みだ。
しかし、なぜだか、ぼくはいやな感じがする。失敗したら、オープンにして、頭を下げ、回収して交換すればよい、という風潮が強すぎるのも問題だからだ。その失敗のコストは価格に反映して、結局消費者が払うことになる。なぜいやな感じがするのか、答えは今のところ明確にならないが、責任のとり方が変色するような感じがするのだ。失敗してもまあ仕方がないとか、公表したからそれからは責任が一応軽減されるとか、みんなで渡れば怖くない、という言葉が以前はやったが、根本的には変わっていないのに、みんなで正直になって頭を下げ、それでおしまい、と言っているような感じがするのだ。だから、これからもいろんなところで、いろんな人たちが何度も何度も頭を下げることが繰り返すことになるのでないか、すみませんでした、と。
by ys1042734 | 2006-10-14 08:04
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