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「死に神」命名は当然だ。

Excite エキサイト : 社会ニュース抗議>朝日コラムの「死に神」に1800件 [ 06月22日 01時17分 ]
毎日新聞社


「死に神」命名は当然だ。

死刑廃止論かつ終身刑導入論として、つねにこのブログで主張しているように、我が国の死刑制度はすでに“ガラパゴス現象”となって久しい。“ガラパゴス現象”とは日本だけで通用する独自の発展を遂げ、他の国では通用しないということだ。

EUでは死刑制度のある国のEU加入は認めないし、OECD諸国のなかで死刑制度があるのは日本、アメリカ、韓国のたった3ヶ国。その中で、韓国は実質10年以上死刑を実施していないので、死刑廃止国に登録されているし、アメリカは銃砲放置国としての犯罪抑止性を全面に打ち出しているが、既に14州が死刑を廃止している。

死刑制度を持ち、しかもその死刑判決が近年増加し、執行数も増加しているのは先進国広しといえども日本だけなのである。既に死刑は民主主義が成立できないアフリカ、中南米などの途上国か、イスラム教など宗教的な理由で死刑が必要な国に限定されているのである。

先進国で死刑が廃止になっている理由は、死刑の存在理由として、①犯罪抑止力、②殺害された遺族の復讐心の遂行、③社会的な満足感などが上げられるが、①について死刑制度が犯罪抑止につながらないことは諸外国のデータで明らかで実証済みあり、②についても遺族の感情的な復讐心は、突き詰めると犯罪者の悔悛が目的である場合が多く、死刑は逆に必ずしもその悔悛に役立っていないことが多いと言われている。最近は死ぬために人を殺して死刑を望む者もいる。光市の事件の本村さんのように死刑判決がなければ自分の手でも復讐するという遺族は、月日がたてば実際は少数派。③の社会的な満足は前近代的な野蛮な制度であり、近代国家であればナンセンスな話。これを追求するならイスラム教国のように公開処刑にすべきであるが、我が国の処刑はひっそりと、“臭いものに蓋”方式で行われる。

我が国の死刑制度は何もかも中途半端なのである。しかし、日本国民はマスコミの責任もあってこの事実を知らない。今でも8割以上の国民が死刑の存続を望んでいる。

普段、朝日新聞などは読まないし、劣悪マスコミだと思っているが、「死に神」という幼稚な批判は適切であった。
by ys1042734 | 2008-06-22 17:32
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