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今後の日本の課題

Excite エキサイト : 経済ニュース
麻布建物、更生手続き開始決定 負債総額は5648億円 [ 08月14日 14時53分 ]
J-CASTニュース


バブル経済を代表する不動産投資会社が倒産した。
麻布建物
麻布自動車のグループ企業でハワイなど海外の物件投資も数多くこなしていた。

僕にとってはまだ倒産していなかったのか、と言うのが正直な印象。末野興産やイ・アイ・イなどは既に10年以上までに消滅していると思う。今の三大バンクなど、生き残っている金融機関の最後の大型不良債権で、実質上とうの昔に破綻しているが、ややっこしい問題が複雑に絡み、潰さなくてもなんとかここまで来れて、タイムミングを見ていたのでろう。

それにしても、あのバブルがどうして発生したか、いろんな論文や出版物が発行されているが、判りやすいものはあまりない。

その原因をしてプラザ合意による円高だとか、FBRのBIS規制シナリオだとか、当時のMOFの出方の失敗だとか、日銀の低金利策だとか、いろいろ言われている。バブルの崩壊はMOFの総量規制政策の失敗が原因であると言うことで一応の一致はあるが、バブルの発生自体の理由がはっきりしない。

将来の歴史の教科書では「プラザ合意により我が国の円は異常な円高に見舞われたが、日銀は米国政府の低金利要請を受け、我が国の利金利政策を長期に低金利にとどめたため、流動性が過剰になった資金が土地と株に向かい歴史的な狂乱、高騰を迎えた」とかになるのか。

しかしプラザ合意で同じ立場にあったマルクのドイツがなぜバブルにならなかったのか、東西統合のためだけなのか、プラザ合意以降、赤信号とは言わなくても黄色信号は何度もあったはずであるのになぜMOF・日銀・政府は対応しなかったか。
不思議である。


僕がバブル発生とその崩壊の若干解明にこだわるのは、この経済現象が経済史的に我が国にとって第二次世界大戦と同じぐらい大きい日本の針路の決定要因となったからである。

少子高齢化社会への対応もバブル崩壊が随分影響を与えた。特に所得格差の問題は深刻である。いわゆる失われた10年の勝ち組と負け組み。
金融機関と中心として外国カタカナの企業が随分と増えたものである。

今から80年ぐらい前、第一次世界大戦で漁夫の利を得、中国大陸に大きな足場を築いた日本に対して、米国とイギリスは非常に冷たい対応にでる方針に変化した。その結果が日中戦争と太平洋戦争に帰結した。

62年前の戦争で、侵略だ、虐殺だ、慰安婦とか言っているが、そんなことは大局観では末梢神経的な些細な現象だと本音では思っている。戦争は外交の延長、手段であると戦争論でクラウゼヴィツは言ったそうであるが、僕は戦争は経済政策の一環であると思う。非合法ルール化での、経済インフラとしてのパイの取り合いが戦争。これが大局観での戦争定義。

イスラムの戦争は経済の一貫ではなく宗教であるが、一方の米国は経済政策としてイスラムと戦争している。

バブルとその崩壊は、1980年代のジャパン・アズ・ナンバーワンといわれた絶好好調の日本経済に対して、やはり日本叩きが必要だと感じた米国を中心とする一部のパワーが仕組んだルール変更と日本封じ込め作戦だったと思う。そしてそのとおり封じ込められた。日本に全く武力がなかったため、牽制がきかず、この戦いは一方的であった。そして日本は多くの経済インフラを失った。

そのグローバルな仕組みをMOF・日銀の日本のエリート経済官僚は読めなかった。そして罠に見事にはまった。あたかも昭和初期の陸軍参謀本部・陸軍省のエリート官僚軍人たちが熱い戦争という罠にはまったように。
またその罠に気付いても何も出来なかったに違いない。彼等の言うことを訊くこと以外日本に選択肢がないからだ。

そして今、日本はまた復活しようとしている。しかし昔のようなシナリオは書き得ない。日本の国内マーケットは人口減で縮小するし、海外でも欧米マーケットではトヨタなど日本の製造業だけが成功するに留まるからだ。

そこで生まれるのがアジアである。アジアのなかで日本がどうやってアジアの経済成長に貢献していくか。自らの産業(ITと金融・サービスしかない)を輸出し、その成長を維持拡大していくか。それが今後の日本の課題。ヨーロッパの大手金融機関にいくとアジアの話ばかりである。新しい発展マーケットはそこしかない。しかもかれらはAIGやHSBC、AXAなどの成功体験を持っている。

また、80年間と同じようにアジアの覇権をめぐり、欧米の金融資本との戦いが生まれそうである。無宗教の日本に宗教の戦争はないので、あるのは経済行為の延長としての戦争である。熱い戦争は回避すべきであるが、武力がないとバブル発生のときと同じになる。ここが僕の日本の武装化、核装備賛成論の根拠であるが・・・。

香港とシンガポールは既に欧米。ここがポイントである。


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by ys1042734 | 2007-08-14 18:27 | 企業・経営
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